1度吐き出してしまえば
なんとなく楽になれたような気がして
なんとなくコツを掴んだように
躊躇とか戸惑いとか、そういうものが、消える
誰にも言わなかったことも
一人に言ってしまえば
今まで何のために隠してたのかを忘れてしまうくらい
簡単に言葉にしてしまう
1度があると とまらなくなる
こんなもんかってわかると
たった1回の経験なのに
全てを理解したかのように
容易く行動できてしまったりする
不思議なことだと思う
何も無かった頃の不安とか恐怖とかそういうのが
たった1回でなくなるなんて
誰にも言えなかったはずの本音が
当たり前のように話せるようになるとか
ずっと黙ってた事実をひとりに話せば
誰にでも話せてしまうようになるとか
正義とか悪とかそんなんじゃなく
自分の欲とかそういうことのための材料になってく
そんな感じがする
初めて着る服も一度袖を通せば何度だって着たくなるし
高い鞄も財布も、使い始めてしまえば高いものでも安いものでも自分のモノとなるわけで
そのものの、言葉の価値は結局は持ち主によって決まることだと思う
同じものでも言葉でも
人が変われば見え方が変わるから
誰かが言ってた、なんて言葉も
他者からすればあなたが言ってた言葉になる
誰かから聞いた話も
誰かがした話も
誰かのものも
その時持ってた人のものに見えてしまう
なんの話がしたかったんだろう